SNS依存で鬱や自傷行為に苦しんだ女子に9.4億の賠償金 MetaやYouTubeが設計責任を問われて支払ったあまりにも大きな代償とは?
SNS依存で健康などを損ねたとしてアメリカで次々に起こされた、プラットフォーム側の責任を問う裁判。プラットフォーム側の責任を認め、被害者に巨額の損害賠償を命じる決定が続々出ています。
どのような主張がぶつかり合い、プラットフォームはどう変わらざるを得なかったのか。
プラットフォーム側の責任を問う訴訟を日本でも検討している専門家集団「一般社団法人LEDGE」で、海外動向のリサーチを担当しているニューヨーク州弁護士、池田クラリスさんインタビュー、第2弾です

アメリカでは本人・家族、教育機関、51の州・特別区がプラットフォーム企業を提訴
——アメリカではプラットフォーム側の責任を問う裁判が次々に起こされていますね。どういう訴訟か教えてください。
大きく分けて二つの世代の訴訟があります。2020年頃まではいわゆる第一世代なのですが、有害な投稿内容をめぐる裁判が起きていました。それらはほとんど退けられています。
——こんな投稿内容を掲載しているのはけしからん、という主張ですか?
そうですね。第一世代の裁判では、大手のプラットフォームを相手に、子供がSNSを通じて性犯罪に遭ったり、嫌がらせがあったり、犯罪に巻き込まれて損害があったりした人たちからの訴えがありました。プラットフォーム側には、こうした事態を防ぐべきだったとか、そうしたコンテンツは削除すべきだったとか、そもそも表示すべきではなかったと主張しています。
しかし、後で詳しく述べますが、アメリカには「通信品位法」という法律があって、その230条にプラットフォームは投稿内容について責任を負わないという規定があるので、原告はずっと負けていたのです。
だから、訴える側は別の戦略を考えなければいけませんでした。
そこで始まったのが、2022年からの第二世代の裁判です。第一世代とは戦略が異なり、投稿内容ではなく、プラットフォームの設計そのものの問題を問う内容になりました。新しい訴訟戦略として、製造物責任・過失を問う方法に切り替えたのです。
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