HPVワクチンをうち逃した世代の学生たちが、世界に接種率の回復を発信
子宮頸がんなどを防ぐHPVワクチンは、無料でうてるにもかかわらず接種率が激減していました。対象者へ接種を促すお知らせが本格的に再開されたのを機に接種率が回復していることを論文として発表したのは、このワクチンをうち逃した世代の学生たちでした。どんな思いを込めたのでしょう?
岩永直子
2023.08.02
読者限定
子宮頸がんなどを防ぐHPVワクチンは、接種後の体調不良をメディアが薬害であるかのようにセンセーショナルに報じたのをきっかけに9年近く接種率が激減していた。
2022年4月から対象者へ個別に接種を促すお知らせが本格的に再開されたこと(積極的勧奨の再開)を機に、接種率が回復していることが論文として発表された。
筆者は、このワクチンをうち逃した「キャッチアップ接種世代」の学生たちだ。どんな思いを込めたのだろうか?
この記事は無料で続きを読めます
続きは、7361文字あります。
- 歴史を振り返りつつ、接種率が回復傾向にあることを強調
- ポジティブに捉えてもらえる発信を
- 両親が「うたせない」と判断 自身は子宮頸がんやHPVワクチンを何も知らず他人事
- 大学に入って、キャッチアップで接種
- 行動経済学の勉強会で知り合う 協力して論文に
- 情報を受け取る側の心理に配慮した発信を
- 男子接種にも流れ
- 当事者が論文で発信する意味
すでに登録された方はこちら