リウマチ患者も助かった人が多い高額療養費制度 医療経済学者が独自に分析

レセプトのデータを使ってがん患者の高額療養費の実態を分析した医療経済学者の五十嵐中さん。今度はリウマチ患者のレセプトを独自に分析し、やはりこの制度に大きな恩恵を受けていることを明らかにしました。
岩永直子 2025.02.18
誰でも

「高額療養費制度」の見直しを表明した政府に対して、「自己負担の増加は治療の断念につながる」として凍結を求める声が高まっている問題。

レセプトのデータを使って若いがん患者も大きな恩恵を受けていることを明らかにした東京⼤学⼤学院薬学系研究科 医療政策・公衆衛⽣学 特任准教授の五十嵐中さんが、今度はリウマチ患者のレセプトを分析しました。

やはり大きな恩恵を受けていることを明らかにするとともに、リウマチ患者で以前から問題になってきた「医療費の問題」について指摘します。

がん患者やリウマチ患者の高額療養費についてレセプトデータを独自に分析した東京⼤学⼤学院薬学系研究科 医療政策・公衆衛⽣学 特任准教授の五十嵐中さん(撮影・岩永直子)

がん患者やリウマチ患者の高額療養費についてレセプトデータを独自に分析した東京⼤学⼤学院薬学系研究科 医療政策・公衆衛⽣学 特任准教授の五十嵐中さん(撮影・岩永直子)

※インタビューは2月16日に行い、その時点の情報に基づいている。

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がん治療薬ほど高価ではないけれど、そこそこ高い薬を生涯使うリウマチ

——今回、リウマチ患者の治療費についても分析されたのはなぜですか?

医療経済について研究する中で、リウマチの薬の財政影響についてはずっと注目してきました。

薬の財政影響を考える時には、薬の単価・価格 (Price)と使用人数 (Quantity)はもちろん含めるとして、投与がいつまで続くか?の期間 (Time), P×QxTの掛け算で考えなくてはいけないと考えています。

医薬品の高さ、患者の生活の質がそれによってどれほど向上したか、どれぐらい治療期間が続くか、です。薬の単価×人数×時間によっても考えられます。

例えば、がんの薬とリウマチの薬を比べると、単価Pはがんの治療薬の方がもちろん高額になります。しかし投与期間Tを考えると、例えば非常に高額な免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」を5年や10年にわたって使う人は極めて限られ、基本的には月単位、もしくは少ない年数の勝負になると思います。

一方で、リウマチの薬、いわゆる生物学的製剤(バイオ医薬品※)と呼ばれる薬剤は、価格Pは年間100万円〜150万円程度ですが、基本は長期間ずっと使うものです。ですから、投与期間Tが年単位になることはまれではありません。

※遺伝子組換え技術や細胞培養技術を使って作ったタンパク質を有効成分とする医薬品。自己注射薬が多い。製造のための設備費や原材料が高いため、高額になる。

長期の投与が必要な生物学的製剤ですが、休薬しても効果を持続させられるならば、患者の負担を抑えることができます。実際生物学的製剤が出始めた2000年代初頭から、いろいろな薬剤で休薬の臨床試験が活発に行われていました。

しかし現時点でも、休薬に関するエビデンスは十分示されてはおらず、大多数の患者は病気の活動性を抑え込むために、生物学的製剤を長期間使い続けているのが現状です。

生物学的製剤は価格だけで見ればがん治療薬ほど高額ではありません。

しかしリウマチは、多くの人がそこそこ高い薬を実質的には生涯使い続けなければならない領域です。そして後ほども紹介するとおり、リウマチの生物学的製剤領域では、導入当初から高額療養費の問題が議論されていました。がんのようにポピュラーな領域ではないゆえに、見逃されがちなリウマチについても、制度の影響を詳しく見てみようと考えたのです。

リウマチ患者は高額療養費制度の大きな恩恵を受けている

レセプトデータを分析して出したのが次の表です。

五十嵐中さん提供

五十嵐中さん提供

1が、その人の1年間にかかった全医療費の平均。2は、1のうち高額療養費制度の対象となった医療費の平均、3が制度適用後の自己負担額の平均です。黄色のマーカーが、制度のおかげで軽減された自己負担額、つまり「高額療養費制度によって助かった金額」です。

リウマチは一般的に女性、特に高齢の女性に多いと言われていますが、全ての年代で満遍なく負担は発生しています。

——助かった金額がこれぐらい大きいなら、やはりリウマチの患者たちも高額療養費の上限を上げられると即座に困りそうですね。

リウマチでもごく一部、「悪性関節リウマチ」の患者は特定疾病になりますが、それは稀です。リウマチ患者は基本的に、法定の上限まで払わなければいけません。そして、その自己負担が長く続きます。

さらに、この表の外側には、「生物学的製剤を使っているけれど、ギリギリのところで高額療養費の対象にならず、通常の3割負担を払い続ける」患者が隠れています。

ギリギリの金額なら、対象になってもならなくても自己負担はそれほど変わらない…とも思えますが、いったん対象になった方は、多数回該当(※)の適用で、自己負担はさらに下がります。対象にならなかった方は、がんのように「悪化して亡くなってしまう」のではなく、長きにわたってそれなりの負担額がのしかかることになります。

※直近12ヶ月で3回以上高額療養費の対象になった場合、4回目以降はさらに自己負担限度額が引き下げられ、多数該当の限度額が適用される特例制度。

今回は高額療養費の対象になった人を抽出して分析しましたが、生物学的製剤を使っている人のうちどの程度が高額療養費の対象になっているか?のような逆方向の分析も、今後実施してみようと思います。

上限スレスレだといつまでも多数回該当にならない

——リウマチの治療費は、バイオ医薬品が押し上げたのですよね?

そのとおりです。リウマチ領域で最初に承認されたのは2003年のレミケード(一般名・インフリキシマブ)で、もともとクローン病で適応があったのがリウマチでも使えるようになりました。その後エンブレル(同・エタネルセプト)が2005年、アクテムラ(同・トシリズマブ)が2008年に、リウマチの治療薬として承認されています。

出始めたころの薬剤費はより高額で、1年間で150万円から200万円ぐらいでした。

以下が、リウマチの薬として高価で高額療養費制度に関係するバイオ医薬品とJAK阻害薬(※)のリストです。

※炎症の原因となるサイトカインによる刺激の伝達に必要なJAKという酵素の働きを抑える飲み薬。

五十嵐中さん提供

五十嵐中さん提供

例えば、レミケードはかなり薬価が下がって、今では年間で71万円余になっています。用量を変えたり、成分が近い「バイオシミラー(バイオ後続品※)」が出たりした影響です。

※日本で既に新薬として承認された先行バイオ医薬品と同等の品質、安全性、有効性を持ち、異なる製造販売業者により開発された医薬品。先行薬の特許期間が終わった後に発売される。先行薬よりもかなり安くなる。

当初の価格の年間150万円から200万円だと、リウマチのバイオ医薬品の自己負担額は、上限スレスレでした。高額療養費に当てはまるか否かは月単位で判定されるので、投与間隔や用量にも影響されました。

例えば最初に出てきたレミケードは、病院で静脈注射する薬剤で、最初短い間隔で投与した後は8週間隔、2か月に1回の投与です。次に出てきたエンブレルは、自己注射も可能な薬剤で、当初は週2回の投与でした。その後の製剤も、多くは自己注射が可能です。

すると、レミケードを2か月に一回病院で投与すると、2か月分の薬剤費がいっぺんに発生するので高額療養費の対象になる。一方でエンブレルのような薬剤を1か月ごとに処方されると対象にならない。60日や90日分一括で処方すれば、対象になる。またレミケードはその後増量が承認されましたが、元々の用量だと対象にならない人が、増量すると1回あたりの値段が上がって対象になる…のような状況が起きていました。

高額療養費に該当すると、「多数回該当」という、長期療養者は自己負担がさらに割り引きになる制度がありますが、上限にスレスレで達しない人はいつまでたっても割り引きにはなりません。

高額療養費は、慢性的に高い薬を使う人には歪みの多いシステムだなと、リウマチで感じていました。

処方を工夫し、高額療養費の対象にするケースも

——今は違う状況になっているのですか?

レミケードやエンブレルは今ではかなり値段が下がって、通常用量で平均的な所得の人だったら、あまり高額療養費の対象にならない状況になっています。

そして、それぞれ成分が近い「バイオシミラー」がありますが、エンブレルはバイオシミラーにすれば95万円が58万円になり、レミケードでは70万円が31万円になります。

今、バイオシミラーが出ているのは、ヒュミラ(アダリムマブ)とエンブレルとレミケードです。金額ベースで見た時に、どれだけ先行品がバイオシミラーに置き換わっているかというと、エンブレルは35%、レミケードは16%とそれなりに置き換わっています。ヒュミラは少ないです。

それはなぜでしょうか?

もちろん先発品に対しての信頼感もあるでしょうが、それだけではエンブレルやレミケードとの差を説明できません。もう一つのポイントとして、一部の疾患 (化膿性汗腺炎と壊疽性膿皮症)は先発品のヒュミラしか適応がないこともあげられますが、これらの疾患の患者数は。リウマチよりは一桁二桁少なくなります。

バイオシミラーへの置き換えが起これば、全体の医療費は当然削減されます。しかし患者さんの所得状況しだいでは、先発品のヒュミラならば高額療養費の対象になり、バイオシミラーだと対象にならない…のような事態が起こり得ます。

この場合、バイオシミラーに置き換えたのに、患者さんの自己負担はむしろ増えてしまうことになります。影響を正確に測ることは難しいですが、バイオシミラー導入の足かせになる可能性は十分にあります。

——医療財政的には安いバイオしミラーを使ってほしいけれど、患者さんからするとそれに変更すると高額療養費の上限に達しないから、多数回該当にならず自己負担が高くなるわけですね。

ある意味、制度の狭間にちょうど当てはまってしまうケースです。また、生物学的製剤は免疫抑制剤であるリウマトレックス(一般名メトトレキサート)と併用されることが多い(薬剤によっては必須)のですが、併用の有無やリウマトレックスの用量次第で、やはり高額療養費の該当の有無が変わってしまうこともままあります。

リウマチ患者で問題になっていた「経済毒性」

——患者さんが医療財政全体のことよりも、自己負担の方を優先するのは当たり前でしょうね。

患者さんにとって、昔から自己負担は切実な問題であることは間違いないです。

リウマチの患者団体「日本リウマチ友の会」の前会長、長谷川三枝子さんと、東京女子医大の山中寿先生・田中栄一先生、私の指導教官だった津谷喜一郎先生との共同で、2010年にバイオ医薬品を使っている患者の負担がどうなっているか、アンケート(※)を取ったことがあります。

※長谷川三枝子, 津谷喜一郎, 山中寿. RA患者の生物学的製剤使用状況と医療費負担に関する検討. 第55回日本リウマチ学会総会, 神戸, 2011.7.18.

五十嵐中さん提供

五十嵐中さん提供

8999名の患者から回答があり、生物学的製剤を「使っている人」3125人のうち36.2%, 3人に1人以上が、経済的な負担から他の費用(衣類や娯楽・食費など)を切り詰めて治療を続けていました。

また、生物学的製剤を「中止した人」のうち9人に一人が経済的な理由で中止していました。

さらに、生物学的製剤を「使っていない人」5587人のうち10.8%, 9人に1人が、主治医にすすめられたものの、経済的な理由で断っていました。前回のがんのところで触れた「経済毒性」がリウマチ患者でも見られていたのです。

※「お金がなくて薬が買えず、健康を損ねてしまう」だけでなく、「何とか医療費はまかなえるが、費用の工面で精一杯で、そのことで健康を損ねてしまう」のような副次的な影響も含む経済的な悪影響。

その頃、こうした内容で講演すると、専門医の先生方は「言いにくいのですが......」という前置きをして、みんな同じ質問をしてきました。

「国保の人は自己負担が大きくて、生物学的製剤の導入をためらうケースがある。その一方で、生活保護などで医療費が無料の人からはそういう話は出ない。これはどう見るべきでしょうか?」というものです。

がん治療薬のコストの問題が活発に議論されるようになったのは、オプジーボが広く使われるようになった2016年付近です。それよりはるか前から、リウマチの患者さんにとっても、医師にとっても、治療のコストは大きな課題になっていたのです。

この頃、大学病院の非常に高名な先生が、講演の質疑応答の時に「私は高額療養費制度はけしからんと思っている」と発言したことがありました。「高額療養費があるおかげで、患者さんも医療者もコスト意識を持っていない。こんなことを続けていたら、絶対に破綻してしまう」という内容でした。非常に重い意見だと思いました。

ある意味、がんよりもはるか前から、さまざまな立場の人が患者の自己負担も含めて医療費をどうするか考えないとまずい、と言い出していたのがリウマチなんです。

バイオシミラーなどが出てきて値段が下がって、昔より一人当たりの医療費は下がってきているものの、問題は続いている。よく効くのだけれども、一生頼らなければならないし、高額な薬をがんよりも長い期間使う可能性があるのがリウマチです。

高額療養費の見直し前から問題があるリウマチの医療費

以下の表は、リウマチのバイオ医薬品とJAK阻害薬が日本でどれほど使われているか見た2022年のデータです。

バイオは点滴薬のレミケード以外は自己注射薬、JAK阻害薬は飲み薬です。JAKは出始めの時に「飲むバイオ」という触れ込みでした。これで患者の負担は減るし、効果も同じぐらいあると言われていました。

五十嵐中さん提供

五十嵐中さん提供

でも今は、年間の薬価はあまり変わらず、第一選択はバイオ医薬品となっています。

——リウマチ患者は何人ぐらいいるのですか?

一般的に、70万〜100万人と言われています。

——この治療薬の自己負担が10年20年続くとなるときついですし、これがさらに高額療養費見直しによって上がると生活は厳しくなりそうですね。

上限ギリギリぐらいの自己負担がじわじわと続く。

ある意味、処方が先にあって制度をそれに当てはめるのではなくて、制度があるが故に処方の方法が変わってしまうのがリウマチです。

——高額療養費が適用されて多数回該当になるように、より高い薬剤やより多い用量を選ぶこともありそうなわけですね。

あると思います。バイオ医薬品が出始めた当初から、制度のエアポケットの問題は指摘されていました。

——本来なら医薬品はその人の病状や体質に合わせて適切なものを処方されなければいけないわけですが、制度に合わせて自己負担が少なくなるような処方が選択される可能性もあるのですね。

少なくとも増量しないと高額療養費の対象にならなかったり、バイオシミラーだと対象にならなくなったりすることが制度の狭間で起きてしまう。ではどうしたらいいのか、は難しい問題です。「だからこの制度はやめよう」ということもあってはならないと思います。

——医療費の抑制を考えるうえでは、かなり非合理的なことが行われている。

リウマチのバイオ医薬品とJAK阻害薬の売り上げを足し合わせると3800億円です。がんほどではないけれども、割と高い。そして患者数も多く、レアな病気ではありません。

——うまくやればバイオシミラーを使って医療費も抑えられるかもしれないのに、制度を使うために割高な医療が選ばれている可能性もある。

それがある程度起きてしまうのがリウマチの医療だと思います。

——どうしたらいいと思いますか?

リウマチ友の会でアンケートを実施した時には、リウマチを特定疾病と同様に、医療費負担をさらに引き下げられないかという動きもありました。この動きは実りませんでしたが、ごく一部の例外ではなく、こうした医療費の問題に直面している患者が多い病気ですし、経済毒性の問題もはっきりと存在している。

長期療養タイプで若い人もいるこうした病気に対してどういう制度で支えていくのかは、もう少し考えないといけないでしょう。

現状は「上に政策あれば、下に対策あり」という形で、いかに高額療養費制度をうまく利用するかが、治療の選択基準の一つとなってしまっていることは否めません。

あわせて、代替療法の対象となっている二大疾病ががんとリウマチです。かつて東京女子医大と共同で実施した調査では、治療に通っているリウマチ患者の31%は代替医療を使っていたことがわかっています。症状が悪化すると、代替医療や介護のコストや杖などのコストも上がり、保険外の負担も増えていきます。

——高額療養費の見直しを凍結するだけじゃ間に合わない、色々な医療費の問題がリウマチにはあるのですね。

現状でも問題は山積みです。がんの陰に隠れて顧みられてこなかった領域ですが、もともと医療費についてギリギリ、スレスレの攻防を続けているのがリウマチです。そこはもう少し注目されてもいいのではないかと思いますし、いろいろなデータを出していく必要性は高いと思います。今後も、広い視点から分析を続けていきます。

【五十嵐中(いがらし・あたる)】東京⼤学⼤学院薬学系研究科 医療政策・公衆衛⽣学 特任准教授、横浜市⽴⼤学医学群データサイエンス研究科 客員准教授、日本医療政策機構 フェロー

2002年東京⼤学薬学部薬学科卒業、2008年東京⼤学⼤学院薬学系研究科博⼠後期課程修了、2008年から東京⼤学⼤学院薬学系研究科特任助教、特任准教授、2019年より横浜市⽴⼤学医学群健康社会医学ユニット准教授を経て、2024年より現職。

専⾨は薬剤経済学。 医療経済ガイドラインの作成・個別の医療技術の費⽤対効果評価・QOL 評価指標の構築など、多⽅⾯から意思決定の助けとなるデータの構築を続けてきた。著書に、「医療統計わかりません (東京図書, 2010)」「わかってきたかも医療統計 (東京図書, 2012)」「薬剤経済わかりません (東京図書, 2014)」などがある。

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